冷えずきんちゃん

Column

vol.44 2023.10.13 UP

女性を悩ませる冷えと月経痛の関係

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女性を毎月悩ませる月経。「月経不順や生理痛はいつものことだから...」と諦めていませんか?
実は、その悩みにも冷えが大きく関係しています。
今回は、冷えと生理期間の関係やその対処法をご紹介します。

1.冷えと生理痛の関係

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冷えは、生理痛などの不調に大きく影響しています。
特に、生理が始まる前〜期間中は子宮内膜が剥がれるのと同時に基礎体温が下がるため、さらに冷えを感じるようになります。
体が冷えて体温が下がると血液の粘度が増し、その血液が体の外へ排出されることでも痛みを感じやすくなるのです。
そのため冷え性の方は生理痛がひどくなる傾向にあると言われています。

さらに症状が悪化すると、下腹部の痛みだけでなく、頭痛や吐き気、胃痛などを起こすことも。またストレスが原因で痛みをより強く感じることもあります。

また、体が冷えて血行が悪くなると、「プロスタグランジン」という物質が過剰に分泌されることも生理痛の原因のひとつと言われています。
プロスタグランジンは子宮内膜から分泌される物質で、子宮を収縮させ、不要になった経血や粘膜を体の外に押し出す役割があります。
生理期間に生理痛や肩こり、腰痛を感じるのはこのプロスタグランジンが脳に痛みを感じさせてしまうから。

このように、体が冷えてしまうと生理痛にも大きな影響を与えてしまうため、特にこの期間は体を冷やさないように対処していくことが大切なのです。

2.冷えによって悪化しやすいPMS(月経前症候群)

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冷え以外にも生理期間に女性を悩ませるのがPMS(月経前症候群)です。
PMS(Premenstrual Syndrome)は、生理の3~10日ほど前から起こる身体的・精神的な不調の総称。症状には個人差がありますが、生理が始まると症状が弱まるのが特徴の1つです。
実は、このPMSも冷えが原因で症状が悪化することも。

中医学では、冷えの主な原因となるのは体内の「気・血の不足」と考えられています。
体内の気・血は主に胃腸の働きによって生み出されるため、胃腸の働きが弱いことも冷えの原因に。
その他、寒さやストレスなどによる血行不良や、体を温めるエネルギーが足りない場合も冷えを招く要因となります。

3.生理痛を和らげる冷え対策

ここまでは冷えと生理痛の関係についてご紹介しました。
生理期間になると憂鬱な気持ちになりがちですが、生理は長い年月付き合わなくてはならない存在。つらい痛みは少しでも軽減させて、快適に過ごしたいですよね。そんな時はやはり「体を冷やさないこと」が大切です。
続いては手軽にできるセルフケアをご紹介します。

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■入浴

生理期間中だからといってシャワーだけで済ませるのはNG。湯船に浸かることで体をしっかりと温め、血行を良くしましょう。足が冷たくて眠れない人は、就寝前の足湯などもおすすめです。

■体を外から温める

生理期間中は特に下半身が冷えやすくなります。足腰を冷やさないよう、おなかや腰に携帯用カイロを貼ったり、夏でもレッグウォーマーや膝掛けなどを利用するなどして冷えを防ぎましょう。

■食事

冷たい飲食は控えめに。特に朝は体が冷えているので、温かいスープやお味噌汁を食べて、お腹の中から温めるようにしましょう。

■運動

冷えが続くと体の筋肉がこわばり、手足の末端まで血液が届きにくくなります。こわばった筋肉をほぐすことで筋肉がポンプの役割になり、血行促進が期待できます。生理期間中は体が敏感なので過度な運動ではなく、その場でできるスクワットや血行を良くするストレッチなど軽いものがおすすめです。

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また、体を冷やさないためにはホルモンバランスを整えることも大切です。過度なストレスを感じるとホルモンバランスが乱れやすくなるので、少しでも冷えを感じたら無理はせずゆったりと過ごすように心がけましょう。

女性にとって「冷え」は大敵。特に生理前からは体の体温が下がりやすくなるので、服装や食事などで日頃から冷え対策を取り入れていきましょう。

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